はじめまして。堀田広(ほったひろし)と申します。まずは簡単に自己紹介をさせてください。私は6年間キャンピングカーレンタルの事業に携わっておりました。現在はキャンピングカーレンタルの普及啓蒙をしており、キャンピングカーの魅力を多くの人に伝えるべく活動しております。
さて今回は冬だからこそ楽しめる、キャンピングカーレンタルの魅力。「冬だから寒いし、外遊びはちょっと…」とお考えのあなたにキャンピングカーだからできる冬の遊び方を少しだけお話します。
キャンピングカーは暑さ以上に寒さに強い!?
一般的にキャンピングカーレンタル業界の繁忙期はゴールデンウィークや夏休みになります。冬は閑散期でもあり、北海道のレンタル会社は休業することもあります。キャンピングカーという名の通り「キャンプをするための車」という認知が日本では広がっているため、どうしてもアウトドアがしやすい季節に利用されることが多いのです。
ただ私個人としては、寒い季節だからこそキャンピングカーを活用してほしいと思っています。なぜならキャンピングカーの種類にもよりますが、断熱性に優れ、FFヒーター(暖房)を装備している車両が多いからです。
つまり暑さよりも寒さに耐えれるように作られた車が実は多いのです。さらにレンタル料金も繁忙期に比べると安く、キャンプ場などの宿泊場所もガラガラで予約しやすく、広々使えます。この冬ぜひレンタルにチャレンジしてみてください。
冬をキャンピングカーで遊ぶ
私が以前レンタカー会社に勤めていた際、実際にお客様がどういった使い方をされたのかも含め、おススメの遊び方をいくつかご提案します。
おススメ➀ スキーと温泉
スキーやスノボードをするときは、スキー場まで車やバス、電車などを利用するのが一般的です。キャンピングカーでスキー場に向かう最大のメリットは、前日の夜に移動ができて、朝一からゲレンデに直行可能なところです。もちろんスキー場の駐車場で車中泊が可能か事前に調べてから向かいます。
そしてもう一つのメリットは、人によって異なるかも知れませんがロッカー室を使わなくていいところだと思います。キャンピングカーは車高があるので車内での着替えがとても楽です。ゆっくり車で準備してからゲレンデに向かえることに大きなメリットを感じる方も多いのでは?
またいつでも好きな時に個室で休憩できるといったメリットもあります。もちろんお昼寝もできます。小さいお子様のいるご家族なら助かるシーンも多いですよ。
キャンピングカーだからできることをもう一つ、それはゲレンデのハシゴです。宿泊施設を決めてしまうとなかなかできない旅のスタイルですよね。また1日目と2日目の間に温泉をたっぷり楽しむことができるのも大きな魅力です。一週間レンタルしてゲレンデトリップという強者のお客様もおられました!
FFヒーターを使用するとサブバッテリーの消費が激しいので、レンタル前に必ず充電方式や容量を確認しておきましょう。
おススメ➁ 雪のキャンプ場でワカサギ釣りとアツアツの鍋
まず最初にひとつ注意点を。レンタカー会社によっては室内での料理を禁止ししている車両もあるので、ショップへ事前確認をしておきましょう。また、車内でコンロを使用する時は必ず喚起を忘れずに。
冬にやってみたい遊びの一つ、それはワカサギ釣りですよね。冬も営業している湖岸キャンプ場ならドーム船や小屋を運営している所もあります。
釣ったワカサギをその日の晩御飯にするのはいかがですか?ワカサギは「鍋」「天ぷら」「素焼き」どの調理法でも美味しくただけます。なかでも寒い外とは違いポカポカのキャンピングカーでする鍋は最高で、お酒もすすみます。
飲んで食べて楽しんだ翌日は、朝のキーンと冷えた空気の中で都会では見ることのできない絶景を楽しんでください。
さらにお正月限定になりますが、初日の出を楽しみにキャンピングカーをレンタルするのもいいですね!
おススメ➂ 卒業旅行
学生の特権である長い春休みを活かした卒業旅行でもキャンピングカーが活躍します。海外に行くのも素晴らしい体験ですが、気心知れた仲間と日本のすばらしさを発見する旅も素敵な経験です。それができるのもキャンピングカーならではだと思います。
人数で割り勘すると思いのほか費用を抑えた旅ができます。最終目的地を決めつつ、ご当地ならではの美味しい食事や景色、神社仏閣を楽しむ旅は計画を立てている時からワクワクが止まりません!
ただ残念ながらキャンピングカーの貸出に年齢制限を設けているレンタカー会社もありますので、事前にホームページなどを確認しておきましょう。
運転で気をつけておきたいこと
冬の道では常に積雪・凍結道路を想定した運転を心がけましょう。
- 必ずスタッドレスタイヤを装着する。
- 積雪の可能性が高い地域へは2WD車両では行かない。
- 下り坂ではエンジンブレーキを積極的に使う。
- 高速道路での運転は時速90km以下を心がける。
- カーブでのブレーキは避け、カーブの手前で減速する。
積雪・凍結道路でのブレーキングミスは致命的な事故になりかねません。ゆっくり慎重に運転し、急いでいる車があれば先に行かせましょう。また寒冷地の軽油は凍結防止仕様になっています。燃料が軽油のディーゼル車で気温0℃を下回る可能性のある地域に向かう時は、地元のガソリンスタンドで必ず給油しましょう。
冬向けキャンピングカーの選び方
冬にレンタルするキャンピングカーに必要な装備は2つです。予約前に必ずチェックしておきましょう。
FFヒーター
エンジンを停止中にも使用できる、燃料を燃焼させるヒーターです。吸排気は室外で行う為、安全に使用することができます。
スタッドレスタイヤ
凍結路面でも滑りにくいタイヤです。あくまでも滑り「にくい」タイヤであり、100%滑らないわけではありません。運転には十分注意しましょう。
レンタルする車両は、できれば4WDでトルクのあるディーゼル燃料の車両が望ましいです。冬は急な降雪を考えて安全に運転できる車両を選択することをお勧めします。
宿泊する場所選びと持ち物
キャンプ場及びRVパークを決める時に大事なポイントは、外部電源利用可能かどうかです。FFヒーターを使うとバッテリーの消費が激しいので、できるだけバッテリー電力を確保できるようにしましょう。同じ場所に連泊するなど、長時間走行しない場合は外部電源設備が必須です。
また寝具は寒さに耐えられるように考えましょう。シュラフなら零下対応している厚手の物を、毛布などを活用する場合は予備も含め多めに準備しておいた方が良いでしょう。
最後にひとこと
キャンピングカーでの旅は冬でも楽しめます。きっちりとした準備が必要ですが、冬にしかできない旅のスタイル、遊び方があります。冬は外に出ることに億劫になりがちですが、キャンピングカーを活用すれば遊びの幅はどんどん広がります。この冬、家族や仲間とキャンピングカーで遊びに出てみませんか?