東京都台東区
MOTOCO(モトコ)
代表 金 泰範氏(写真左)・ディレクター 柳谷 泰範氏(写真右)
車中泊車を移動型ゲストハウスとして自らデザインし、実装しました。契約形態はサブスクリプション(定額制)を使ってキャンプやビジネスでもお得に利用できます。
東京都台東区にオープンしたMOTOCO(モトコ)へ訪問しました。浅草の喧騒から一歩住宅地に入った閑静な所に店舗があります。代表の金さんと柳谷さんのお二人にインタビューしました。
移動型ゲストハウスの発想が車中泊車レンタルの形となりました
キャンピングカーレンタル(移動型のゲストハウス)をはじめたきっかけを教えてください
当社は住宅や室内装飾、建築デザイン制作の事業を運営しています。デザイン業の傍ら、自らがユーザーの立場として考えたゲストハウスを5年前から運営することになりました。ゲストハウスの宿泊者はインバウンドが中心で、次の場所へ移動するため、1泊、2泊など短期間での利用が多い状況でした。そこで観光しながら宿泊できるキャンピングカーの様な、移動型ゲストハウスを考えました。現在用意している車中泊車は、それを実現したものになります。
移動型ゲストハウスとはどんなクルマですか?
キャンプの様な野外活動のベース基地として使え、リモートワークのオフィスとしても必要な装備を備えた車両です。寝泊りや仕事で使う装置や電源などシンプルな装備に絞っているので、誰でも簡単に使っていただくことができます。設計、制作、実装までを手掛けたので、一般のレンタル店で扱っている車種とは違い、私たちが考えた特別モデルになっています。
どのようなお客様に使って欲しいと考えていますか?
二通りあります。一つ目は、キャンピングカーとしてキャンプや旅行を通じたご利用をして欲しいと考えています。もう一つは、ビジネスユーザーへの訴求をしたいと考えています。営業の方の外回りや建設現場などへの訪問時のご利用により、ゲストハウスとリモートオフィスの両面でご使用いただけます。
車両ラインナップや装備はどのように決めたのですか?
大きいクルマの運転は難しいと思われている方がいるのではないかという思いと、女性が気がねなく乗れるタイプとして軽自動車を選択しました。装備に関しては、仕事や日常使い、また誰でも簡単に使える装備として、水回り機能は無くし、ベッド展開はマットを広げるだけ使えるかたちでデザインしました。軽自動車の車内スペースは限られているので、必要なものは使いやすく、出来るだけシンプルにしています。
サブスク(定額制)契約ではどのようなお客様が多いですか?
一番多いのは、サーファーの方が海へ行くのにご利用頂いています。月に何度もレンタルすると高額になってしまうので、サブスクを有効活用されています。次に多いのは近隣の浅草にお住いの方で、クルマを所有すると駐車場代が高いので、使いたい時期に合わせたご利用をいただいています。その他にキャンピングカーに興味があり、まずは入口として借りる方や、撮影会社などが撮影現場の控室として契約しているケースもあります。
サブスク(定額制)の運用状況について教えてください
サブスク(定額制)では、当月に使わなかった利用日数の権利を翌月に持ち越し利用が出来ます。一か月間で5日の利用日数の権利がありますが、翌月に持ち越し、まとめて10日間連続レンタルをすることが出来ます。そのため集中して使いたい場合には、都度契約するよりサブスクの有効活用が出来ます。お客様ニーズにお応えするために1台増車して、3台体制にしました。
今後取り組みたい点などありましたら教えてください。
車両台数を増やし、お客様の間口を広げたいと考えています。そして拠点を増やし、お客様との接点も広げたいと考えています。内外装は自前の対応による低コストで増車が出来ため、コスト面の強みを活かしたいと思います。
レンタルを希望している方へひとことお願いします
小さいクルマなので取り回しが楽な車種です。内装もシンプルな作りなので、車中泊やキャンプで誰でも簡単に楽しく過ごして頂くことが出来ます。一方で車中泊などのイベントが無くても、一人になる時間を過ごす、日中の空いた時間を自由に使うなど目的がなくてもお気軽にご利用頂きたいと思います。
インタビュー後記
ゲストハウスから拡張された移動型ゲストハウスとして用意された3台の車中泊車は、シンプルながら使い勝手のよい内装を実装しています。サブスク契約という発想も魅力です。契約者の利用頻度も高いので、今後の発展が楽しみなビジネスモデルです。