昨年12月のお話になってしまいますが、長野県・小布施に行ってきました。
小布施は、千曲川の舟運が発達した江戸時代、交通と経済の要所として栄え、その町名は、人と物が「逢う瀬」に由来しているといいます。
人口約1万1千人。長野県でもっとも面積が小さく、かつては過疎化にも悩んだ町だったそうですが、1970年代から民間主導で観光街づくりが進められ、古い町並みを活かしながら新たな景観を整備する「町並み修景事業」により、懐かしさと新しさが共存した風景が楽しめます。今では、人口の百倍を超える年間110万人以上の観光客が訪れ、私の大々好きな町でもあります。
オフとも言える12月に、なぜ小布施か?といいますと、私事で恐縮ですが、病気で入院した際に、小布施にある浄光寺のご住職様から、ありがたい御札とお守りを頂戴したので、そのお礼の為に訪問しました。ありがたや~。
目次
戸田基地からKワークス・デリカD5クルーズで出発
今回、借りたキャンピングカーはKワークス・デリカD5クルーズ。
キャンピングカーレンタルを全国展開するCAMP IN CARの戸田基地で借りました。
普段は、キャブコンに乗る機会が多いので、たまには違うタイプで・・と思いこのキャンピングカーを選びました。
レンタルキャンピングカーは堂々・色々と「浮気」ができるのでイイですね。
CAMP IN CAR戸田基地は現在閉業しています。
快適なクルージングで小布施に到着!
小布施まで戸田基地から約230km、キャンピングカーが苦手とする坂道も多いのですが、流石はデリカD5!スイスイとロングドライブをこなします。快適なクルージングで小布施に到着!
日陰には、ちょっと前に降ったと思われる雪が残っていて、オフシーズンの平日ということもあり閑散としていました。
それでも、それなりに街を散策する人がいるのは流石は小布施です。
ご参考までに、ほぼ同じ位置からの6月頃の風景と比較してみましょう。
やっぱり人通りも多く賑やかですね。
こちらの街並みも・・・
同じ街でも色合いが違います。
では、オフの小布施は駄目か?っていうと、そんな事はありません!!
とっても空いていて、ゆったりと街を散策する事ができます。
オンの時は、駐車場も混んでいて、下手すると「駐車場難民」になってしまうのですが、今回、お店でお土産を購入した際には、「今日は空いているので、当店の駐車場に車を停めて、街を散策しても大丈夫ですよ」と、ありがたいお言葉を頂戴しました。
小布施ランチ
この時期でも、主だったお店は営業していますが、そこはやはりオフ。
事前に営業を確認しておいた方が無難です。
今回も、小布施のお蕎麦を楽しみにしていたのですが、「が~ん!」
タイミング的に、年越し蕎麦の準備なのでしょうか?既に身体は、「蕎麦食いモード」になっているので、脂身を裂かれる様な苦痛です。
このお店は、浄光寺のご住職様おススメの『手打百藝おぶせ』と言うお蕎麦屋さんです。皆さんの為に6月に頂いたお蕎麦をご紹介します。
田舎そば、挽きぐるみそば、更科そばの三種類を盛込んだ「三種そば」これも、ご住職様のお勧めでしたが、この他にも更科粉に巨峰を皮ごと練り込んだポリフェノールたっぷりフルーティーな蕎麦「巨峰切り」(期間限定)や、そばの実を発芽させ、麺に仕上げ餅のような食感で、独特のぬめりと甘みのある「発芽そば切り」などもあります。
非常に残念でしたが、蕎麦が食えずに怒り狂う腹の虫を何とかすべく、以前から気になっていたお店に行くことに・・・。
『響 (ゆら)』の「小布施蔵カレー」
小布施の豪商高津家の蔵として建てられてから、明治時代後半は小布施銀行としても使用された建物です。夜はバーにもなるこのお店のランチで人気なのが・・・
「小布施蔵カレー」信州黄金シャモからとった自慢のスープカレーに季節の素揚げ野菜と福味鶏がトッピングされており、このカレーには、「ナンだよ~!蕎麦かと思ったらカレーかよ!」と不満たらたらの腹の虫どもも瞬時に沈黙しました。美味しかった!
街並みを散策
食後には、懐かしさと新しさが共存している小布施の街並みを散策です。
こちらは新聞屋さん。そして、こちらは・・・
交番です。こんな交番だったら、一度くらいなら捕まってみたいです・・・
というのはマイケル冗談です。
こちらは6月に見かけたアパートです。お洒落ですね。
JAZZ喫茶Bud
そして、今回も来てしまったのが、小布施の『JAZZ喫茶Bud』です。
ここは『穀平味噌』が200年前より「穀蔵」として使用していた土蔵を 改装、ギャラリーを兼ねたジャズ喫茶にしたお店です。
コーヒーは神戸の炭火焙煎「萩原珈琲」、選りすぐり素材の特製ピザもありますが、流石にカレーの後では無理~!なので、コーヒーとキャロットケーキで我慢?しました。
店内は、蔵らしく天井が高く、八間(約16m)の一本の通し梁があって、開放的な雰囲気です。店内に流れるズージャの調べに、半日ぐらいまったりと滞在したいと真剣に思いました。
オープンガーデン
小布施を歩いていると、丹精こめて作られた個人や店舗、お寺にある庭園を、多くの人が楽しめる「オープンガーデン」を見かけます。
これは6月の写真ですが、
38軒から始まった庭園の公開は、現在130軒にも広がっていて、とても一日では、周りきれません。お庭ですから、オンとオフとはその様子も変わっていて、一つのお庭でも四季で楽しめるのも良いですね。
甘辛共に嬉しい、小布施グルメ
さて、まだまだ小布施巡りしたいのですが、折角、小布施に来たからには、色々と仕込みをしないといけません。
まずは栗菓子。
水はけの良い扇状地の地形を利用して、室町時代から栽培されてきたのが「栗」ってのがびっ栗ですね。江戸時代には将軍への献上品として珍重された「小布施栗」は、以降、全国ブランドとなり、後に小布施名物となる栗菓子の老舗が
誕生したのもこの頃でした。今では、栗羊羹や最中、栗おこわなどが名物になっているので「小布施に行った」のに、お土産を買っていかないと百叩きの刑となります。これまた、浄光寺のご住職がお勧めのお店。
「栗もなか」美味しいらしいです。いつも、お土産で買うだけでなので、実は私は食べた事がありません!(ダイエットしなくちゃ!)
甘いものだけではなく、小布施は辛党にも嬉しい町!造り酒屋が3件あり、更には、小布施ワイナリーもあります。今回も、しこたま買い込みました。
甘辛共に恵まれて、身体が喜々とくる小布施ですが、脳みそにも嬉しい文化の宝庫でもあります。北斎晩年最大の作といわれる畳21畳分もの大きさの肉筆鳳凰図がある岩松院(がんしょういん)。ここの本堂の裏手には、小林一茶の「やせ蛙負けるな一茶これにあり」を詠んだ蛙合戦の池もあります。また、北斎が小布施で残した作品は「北斎館」にて収蔵展示されています。
RVパーク小布施屋
さて、この様に、オンもオフも楽しめ、甘辛両党にも嬉しい、魅力あふれる小布施ですが、意外なことに宿泊施設が少ないのです。ここで、キャンピングカーの出番となるわけですが、今度は、どこに車泊するかが問題になります。でもご安心下さい。
15,000平方メートルの敷地に、花壇・築山・芝生広場に季節ごとの花が咲き、温室では200種1,000本の熱帯植物を鑑賞することができる「フローラルガーデンおぶせ」には、RVパーク小布施屋があります。
実は、今回の訪問先である浄光寺にもRVパーク浄光寺があったのですが・・・
利用者のバッドマナーに起因する問題で現在は休止中です。非常に残念です。
(でも、復活プロジェクトが進行しているので期待しています)
お礼参りの前に温泉へ
さて、お寺さんにお礼参りなので、その前に近くの温泉に入って脂身を清めます。
お風呂から見渡す風景に見とれてしまいます。
おっと、見とれていてはいけません。
お礼に伺わないと・・・!
さて、浄光寺につきました。
浄光寺
浄光寺は建立満六百年!の由緒あるお寺。薬師堂(室町初期1408年建立)は国の重要文化財に指定されています。それだけでも凄いのに、ありゃりゃ!敷地内には、ツリーハウスやウッドデッキまであります。
それもそのはず、浄光寺さんは、地域の人々に必要とされる寺、人が集まる楽しい寺にしたいと、そんな思いで始めた「寺子屋活動」の一環として、新しいカタチのコミュニテイを創出しています。スラックライン場もあり、なんと世界チャンピオンも輩出しています。
この9月には、アジア初のスラックラインワールドカップが小布施で開催され、副住職様が実行委員長を務められました。
豆腐専門店『薬師豆富 茶房 まめ家』で忘年会
その由緒がありミラクルな浄光寺さんに、ちゃんとお礼のご挨拶をした後は、お寺の敷地内にある、豆腐専門店『薬師豆富 茶房 まめ家』さんで、楽しい忘年会です。ここの豆腐がトンでもなく旨い!!
それもそのはず、こちらの豆腐は、ご主人が15年程前から研究し考案したもので、なんと、大豆をまるごと使っておからも出ない「お豆富」なんです。
豆腐自体も美味しいのですが、その豆腐尽くしのオリジナル料理が、これまた凄い!
この料理を食べるだけでも小布施に来る価値はあります。
これらぜ~んぶ!豆腐料理なんですよ。ますます豆腐ラブになってしまいます。
最後に
いかがでしたか?オンオフ甘辛な小布施。
今回、その魅力はとてもとてもは全部、ご紹介できないので、後は是非、皆さんご自身で体験して頂けましたら幸いです。
CAMP IN CAR戸田基地は現在閉業しています。